九州建設アスベスト訴訟を支える会

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    裁判勝利のための支援行動

    九州建設アスベスト訴訟勝利を目指すため、九州各県の支援要請キャラバンで11月10日は鹿児島行動を行いました。
    第2陣の訴訟は製造企業相手に10月5日に福岡地裁で結審があり、来年6月27日に判決が言い渡されることになっています。第1陣から支援していただいている鹿児島の労組や団体を訪問して、公正な判決を求める団体署名と個人署名の協力を訴えました。訪問した11の団体労組の全てで、激励を受け支援することを快く受け入れていただきました。
    11月11日は日本平和大会が鹿児島で開催されるにあたり、入り口で署名の協力を呼びかけ99筆の協力がありました。
    さらに署名を広め世論を高めて判決でさらに前進した内容を勝ち取るため、みなさんの協力もよろしくお願いします。

    鹿児島建設技術者組合に要請

    宮崎県にも支援要請

    20日には、九州支援要請キャラバンで、宮崎県に行きました。
    要請先は、宮崎医療生協(宮崎医療生活協同組合)、宮崎県労連(宮崎県労働組合総連合)、宮崎建産労(宮崎県建設産業労働組合)、共産党宮崎県委員会などに建設アスベスト訴訟の支援要請に行きました。

    宮崎医療生協へも支援の要請へ

    建設アスベスト九州2陣21回期日

    企業側の理不尽な質問に怒り

    5月25日、福岡地裁で建設アスベスト九州2陣訴訟第21回期日行動が取り組まれました。この日も福建労の94人をはじめ熊本、長崎からの支援者を含めて136人が駆け付け、裁判所の傍聴席をうめました。
    法廷では、夫や家族を亡くした4人の遺族原告が、被害の深刻さを証言しました。
    その後、被告である建材企業による原告への尋問が行われましたが、企業の弁護士は「病気は本当にアスベストだったのか?」「いつからタバコを吸っていたのか?」といった質問を連発。自らの責任を逃れるために、アスベスト被害そのものを無かった事にしようとする態度に、原告はもとより、傍聴している仲間も大変な怒りを覚えました。

    「企業は責任を認め謝罪と補償を」と意思統一

    全国初 ノザワと和解成立

    2021年5月17日、建設アスベスト訴訟初の最高裁判決で国や建材メーカーの賠償責任が確定しましたが、訴訟の一部については、「東京高裁に差さしもど戻す」判断が示されていました。
    「神奈川1陣訴訟」も東京高裁に差し戻されて審理が続き、昨年2022年11月22日に「結審」となりましたが、裁判長から「和解」が勧告されていました。これを受けて建材企業のうち「ノザワ」のみが和解協議に参加し、左官職種4人の原告と和解が成立しました。大阪2陣訴訟で「日本インシュレーション」(旧、大阪パッキング)が「自社の専属下請だったこと」を理由に原告と和解をしていましたが、こうした限定なく原告との和解が成立したのは初となり、全面解決に向けた展望を開く大きな前進となりました。

    ノザワとの和解成立

    建設アスベスト九州訴訟

    2陣・3陣訴訟の法廷で原告が被害を裁判官に訴え

    4月中に相次いで2陣訴訟、3陣訴訟の裁判が開かれました。2陣訴訟は「原告本人尋問」、3陣訴訟は原告と弁護士による意見陳述で、両日とも法廷いっぱいの傍聴者が見守るなかで「アスベスト被害の実態」を浮かび上がらせました。


    2陣訴訟は4回目となる本人尋問

    建設アスベスト2陣20回期日

    4月12日(水)は20回目となる2陣訴訟の裁判。福建労粕屋支部の原告2人、A子さんとBさん、中筑後支部のC子さん、熊建労のD子さんが法廷に立ち、被害を証言しました。この日は福建労から93人、全体で129人が参加しました。

    【右肺摘出で16時間の手術  Aさん】

    A子さんは、軽天工だった夫が平成28年2月に16時間に及ぶ手術に耐えて、夫婦共に「だんだん良くなる」と思っていました。しかし、入退院を繰り返すうち、平成30年1月7日に思いがけなく急逝。最期を看取ることができなかったことを悔やむ気持ちが語られました。建材企業に対しては、「本当に私たちの残念な思いわかってほしい」と迫りました。

    【部屋の中でも酸素ボンベを持って移動  Bさん】

    Bさんは、父(左官)が、部屋の中でも酸素ボンベにつながれ「息ができないことへの恐怖心」と闘っていた姿を思い起し、「裁判を続けることで、苦しんでいた父親を思い出すのはつらい。早く解決してほしい」と訴えました。

    【若者たちに同じ思いをしてほしくない  C子さん】

    C子さんは「夫の最期は、人間がこんなに痩せられるのかと思うほどだった」。亡くなる前日には、子ども3人を前に「今までありがとう」と声を振り絞っていたことを語りました。最後に「夫がああいう形で最期を迎えたことは納得できません。きちんと責任をとってほしいと思います。建設で働く若者たちに同じ思いをしてほしくありません」と裁判官に訴えました。

    3陣訴訟は2回目の裁判、E子さんが切々と陳述

    建設アスベスト3陣2回期日

    昨年11月8日(火)に1回目の裁判、この日は、それに続く2回目の裁判。遺族原告と原告側弁護士の意見陳述がおこなわれ、福建労から85人、全体で110人が参加しました。

    体調崩して3カ月のうちに

    福建労筑紫支部のE子さんは、夫でのE男さん(溶接工)を令和2年7月に胸膜中皮腫で亡くしました。E男さんは、その3カ月前の4月から急激に体重が減り、食欲が無くなりました。そのうちに全く歩けなくなり緊急入院。原因を確かめるために胸を開いて生体検査(肺の一部を切り取って検査)をおこなう手術を受けました。当初は「ガンではない」と告知され、みんなで喜んだのもつかの間、数日後に出された正式な検査結果は「ステージ4の悪性胸膜中皮腫」。

    孫を呼び出し「おばあちゃんを頼む」

    告知をするかどうか家族で話し合いましたが、結局、告知はできないままでしたが、E男さんは、19歳になる孫を一人呼び出して「おばあちゃんを頼む」と言い残していました。まもなく、痛みの強まりでモルヒネの投与をせざるを得なくなり、7月30日午後、家族に看取られて亡くなりました。
    E子さんは、今、娘さん二人に加えてお孫さんも一緒に暮らしています。「家族みんなが支えてくれています。それでも夫を亡くして穴があいた心が埋まることはありません。夫をかえしてほしい、それが私の願いです」と陳述を結びました。


    全ての被害者の充分な救済を目指して、国会請願署名の取り組みを大きく

    国の責任が最高裁で認められ、国は被害者に謝罪して、今後の被害者も含めた救済制度も創設しました。しかし、この制度にそもそもの原因を作った建材企業は参加しておらず、引き続き被害者と訴訟で争うという異常な状態が続いています。
    また、国の制度そのものも、働いた期間などで線引きされたうえ「屋外工」は救済の対象外になっています。

    組合では「すべての被害者の等しい救済」を求めて制度改正の「国会請願署名」に取り組んでいます。現在、組合内で5万5千筆を集めていますが、最初の九州1陣訴訟での福岡地裁宛の公正判決要請署名の時には10万筆を超える署名を集めました。
    当面、この10万筆をめざして仲間の皆さんの力を合わせてもらうよう心から訴えるものです。

    建設アスベスト九州訴訟2陣 第18回期日

    建材企業は謝罪し問題解決を

    2月17日、福岡地裁にて建設アスベスト九州2陣訴訟・第18回期日が開かれ、延べ133人の参加でした。
    建材企業は謝罪をしてほしい。原告たちの涙ながらの訴えが法廷内に響き渡ります。建設アスベスト訴訟は国との争いについては和解をしましたが、各社建材企業については、いまだに法廷で争う姿勢を崩していません。裁判に頼らずに、アスベスト被害者を全面救済するため、企業も参加した被害者給付金制度の確立が課題となっています。

    遺族が無念の思いを法廷で陳述

    2陣地裁第18回期日では、遺族原告本人への尋問が行われ、3人が尋問に臨みました。福建労からは大牟田支部の丸山原告、福岡東支部の信國原告が尋問に参加。丸山原告からは、「夫はアスベストの危険性を知らないまま仕事をしていました。生きたくても生きることができなかった。建材企業は謝罪してほしい。楽しい未来を返してほしい」と思いを述べ、信國原告からは、「アスベストがなければ本人や家族を含めこんなに苦しい思いをすることはなかった。夫は志半ばで亡くなってしまって、無念だったと思う。もうこんな思いをする人を出してほしくないし、企業は早期に謝罪をして、この問題を解決してもらいたい」と切実に訴えました。
    アスベストは、被害者本人だけでなく、その家族も含め、大変な被害やつらい思いをさせるものです。一刻も早く解決しなければなりません。各建材企業は、被害者に真摯に向き合い、全面救済に向け、国の補償基金制度に参加せよ。福建労はアスベスト問題が根絶するまで闘っていきます。

    建設アスベスト九州訴訟2陣17回期日

    原告の訴えにも関わらず、建材企業の責任逃れの発言に怒り

    1月31日に九州建設アスベスト2陣第17回期日が行われました。
    この日は、未だに謝罪の姿勢を見せない建材メーカーの尋問に対して、4人の遺族原告が証言しました。午後から証言をした居川さんの娘の千夏さんは、亡くなったお父さんの無念を晴らすために、建材企業に対して、時折、言葉を詰まらせ、涙で声を震わせながら一生懸命、尋問の受け答えをしていました。次に証言をした石橋さんの息子さんの広紀さんは、一緒に現場に出ていたこともあり、建材企業からの尋問が集中しました。

    建材メーカーは、遺族原告に対して、「個人住宅がほとんどだったのですよね?」など自社の石綿製品の関りが低いように印象づける尋問を続けました。原告は、誘導しようとする尋問には、曖昧な証言をせず「記憶にない」ときっぱり応えていました。危険と知りつつ、表示も曖昧に販売し儲けをあげてきた責任は、すべての製造企業にあり、国の補償制度に参加すべきです。今回の尋問は、「うちの粉(石綿)ではないでしょ」と責任の擦り合いを被害者(原告)の前でするという極めて異常な状況でした。

    【今後の予定】

    九州訴訟 2陣

    2月17日建設アスベスト九州訴訟2陣 第18回期日10時入廷、10時30分開廷
    3月3日建設アスベスト九州訴訟2陣 第19回期日10時入廷、10時30分開廷
    4月12日建設アスベスト九州訴訟2陣 第20回期日10時入廷、10時30分開廷
    5月25日建設アスベスト九州訴訟2陣第21回期日10時入廷、10時30分開廷
    6月30日建設アスベスト九州訴訟2陣 第22回期日10時入廷、10時30分開廷

    九州訴訟 3陣

    4月25日建設アスベスト九州訴訟3陣 第2回期日10時30分入廷、11時開廷
    8月3日建設アスベスト九州訴訟3陣 第3回期日10時30分入廷、11時開廷
    ※いずれも門前集会は、入廷15分前に行う予定です。
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