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2012年01月20日(金)
九州建設アスベスト訴訟第1回期日
原告涙の訴え
建設アスベスト被害者・家族らで組織する「あさがおの会」会員を中心に提訴している「九州建設アスベスト訴訟」がいよいよ本格的に始まりました。
アスベストの危険性を知りながら規制を怠り、使用を促進し続け労働者の命と健康を犠牲にして、業界の利益を優先してきた国とアスベスト建材メーカー42社を相手に起こしたこの裁判の第1回口頭弁論が1月18日、福岡地裁でおこなわれました。
裁判では、原告側の4人が法廷で意見を述べました。原告団長の平元薫さん(67歳・大工)は、「50年近く大工として精一杯働き、その結果アスベストが原因で肺ガンになり、いつか再発するのではないかと恐怖の中で生活している。国と企業はなぜアスベストが危険だとわかっていてながら、私たち労働者に使わせ続けてきたのでしょうか」と問いただしました。
昨年7月に肺ガンで亡くなられた大牟田支部の石原誠治さん(享年70歳・塗装工)の妻・律子さんも法廷に。仕事に誇りを持ち、仕事一筋で働いた夫がなぜ重篤な病にかかってしまったのか。そのあまりの息苦しさに強い薬を打ち続け、日に日に弱り、眠るように亡くなった壮絶な闘病生活を振り返り「これ以上、夫のような被害者を出したくありません。国や企業はきちんと責任を取るべきです」と涙ながらも強い口調で訴えました。
この裁判は東京・横浜両地裁で闘われている「首都圏アスベスト訴訟」をはじめ、北海道・京都・大阪でも私たちの仲間である建設労働者が裁判を起こしています。この日も全国から同じ思いで闘う仲間と県内の共闘団体から約100人が駆けつけ傍聴席を埋め尽くしました。
【支える会事務局】